ジャンプ力

バレーボール選手のジャンプ力を高めるトレーニング|高く跳ぶための5つのポイント

tore-labo

「スパイクの打点をもっと高くしたい」

「ブロックで相手より先に手を出したい」

「ジャンプ練習を続けているのに、高さが変わらない」

このように悩むバレーボール選手は少なくありません。

結論からいうと、ジャンプ力を高めるには、ただ何度も跳ぶだけでは不十分です。下半身の筋力、瞬発力、反動を利用する能力、助走・踏み切りの技術、柔軟性などをバランスよく高める必要があります。

この記事では、指導歴10年・累計1万セッション以上の経験をもとに、バレーボール選手がジャンプ力を高めるための考え方と具体的なトレーニングを、一般の方にも分かりやすく解説します。

この記事を書いた人

藤元大詩/FUJIMOTO TAISHI
藤元大詩/FUJIMOTO TAISHI
B-LEAD代表パーソナルトレーナー/講師
Profile
パーソナルトレーナー&講師。B-LEAD代表。パーソナルトレーナー&講師。スポーツチームのトレーナーとしても活動。指導歴10年。延べ1万セッション以上指導。鍼灸整骨院併設のパーソナルジム、整形外科・メディカルフィットネスジム、中学校、高等学校、専門学校、社会人スポーツチームなどで一般の方から高齢者の方、アスリートの方まで幅広いカテゴリー・分野の方々にトレーニング指導。
プロフィールを読む

ジャンプ力は「筋力」だけでは決まらない

ジャンプ力には、主に次の5つの要素が関係します。

  1. 地面を強く押す筋力
  2. 短時間で力を発揮する瞬発力
  3. 反動をバネのように使う能力
  4. 助走・踏み切り・腕振りの技術
  5. 股関節や足首を動かす可動性

どれか一つだけを鍛えるのではなく、自分に不足している要素を確認することが重要です。

例えば、スクワットの筋力が高くても、力を素早く発揮できなければ、高いジャンプにつながらないことがあります。反対に、ジャンプ動作が上手でも、地面を押す筋力が不足していれば、伸びしろは限られます。

ジャンプ力を高める5つのポイント

1.下半身の最大筋力を高める

高く跳ぶためには、地面に対して大きな力を加える必要があります。その土台になるのが、お尻、太もも、ふくらはぎなどの筋力です。

特に取り入れたいのは、次のような種目です。

  • スクワット
  • ブルガリアンスクワット
  • ルーマニアンデッドリフト
  • ヒップスラスト

スクワットは両脚で大きな力を発揮する能力、ブルガリアンスクワットは片脚で体を支える能力を高めるために役立ちます。

また、ルーマニアンデッドリフトでは、ジャンプの踏み切りに関わるお尻やハムストリングスを強化できます。

動画でフォームを確認したい方は、バレー・バスケ選手におすすめのジャンプ力を高める筋トレ5選も参考にしてください。

2.筋力を素早く発揮する

ジャンプでは、長い時間をかけて力を出すことができません。踏み切りの短い時間に、どれだけ素早く大きな力を発揮できるかが重要です。

この「力を立ち上げる速さ」は、RFD(Rate of Force Development)と呼ばれます。

RFDを高めるためには、次のようなトレーニングが有効です。

  • スクワットジャンプ
  • 軽い負荷で行うジャンプスクワット
  • パワークリーン
  • ハイプル
  • 素早く立ち上がる高速スクワット

すべての種目に共通するポイントは、重さを動かすことだけを目的にせず、「できるだけ速く動く」という意識を持つことです。

ただし、パワークリーンなどは技術的な難易度が高いため、初めて行う場合は専門家の指導を受けましょう。

3.反動を利用するプライオメトリクスを行う

スパイクやブロックでは、一度しゃがんでから素早く切り返すことで、筋肉や腱に蓄えられたエネルギーを利用します。

この働きをSSC(ストレッチ・ショートニング・サイクル)といいます。分かりやすく表すと、筋肉や腱を「バネ」のように使う能力です。

おすすめの種目は次のとおりです。

  • ポゴジャンプ
  • カウンタームーブメントジャンプ
  • 連続ジャンプ
  • ボックスジャンプ
  • デプスジャンプ
  • ラテラルバウンド

2020年に発表されたシステマティックレビュー・メタ解析では、プライオメトリックジャンプトレーニングによって、男女・さまざまな年代のバレーボール選手の垂直跳びが改善する可能性が示されています。

参考論文:Ramirez-Campillo et al. Effects of Plyometric Jump Training on Vertical Jump Height of Volleyball Players(2020)

具体的な種目は、自重でできるプライオメトリクストレーニング10種で詳しく紹介しています。

4.助走・踏み切り・腕振りを練習する

バレーボールでは、その場での垂直跳びだけでなく、助走から高く跳ぶ能力が必要です。

助走ジャンプでは、次のポイントを意識します。

  • 最後から2歩目で重心を適度に下げる
  • 最後の1歩を素早く接地する
  • 水平方向のスピードを上方向へ変換する
  • 腕を後ろから前へ大きく振る
  • 股関節・膝・足首を連動させる

トレーニングで筋力が向上しても、助走のスピードをうまく上方向の力へ変えられなければ、スパイクジャンプの高さは伸びにくくなります。

指導現場でも、筋力強化だけでなく助走や腕振りのタイミングを修正することで、ジャンプが高くなる選手を多く見てきました。

5.股関節・足首の可動性と着地能力を高める

高く跳ぶためには、股関節、膝、足首を適切に曲げて力をためる必要があります。

足首や股関節が動きにくいと、踏み切りで十分に力をためられないだけでなく、腰や膝に負担が集中する場合があります。

ジャンプ前には、次のような動的ウォームアップがおすすめです。

  • 足首を前方へ動かすモビリティ
  • 股関節の回旋運動
  • ランジ
  • 自重スクワット
  • 小さなジャンプからの着地練習

着地では、膝だけで衝撃を受けず、股関節・膝・足首を使って静かに止まることを意識します。

ウォームアップの流れは、高く跳ぶためのジャンプ力アップストレッチ&自重トレーニングも参考にしてください。

筋トレとジャンプトレーニングを組み合わせる

2025年のシステマティックレビュー・メタ解析では、プライオメトリクス、ウエイトトレーニング、両方を組み合わせた複合トレーニングのいずれも、垂直跳びの改善に有効であることが報告されています。

参考論文:Ma et al. Effects of Physical Training Programs on Healthy Athletes’ Vertical Jump Height(2025)

つまり、ジャンプ力を高めるには「筋トレだけ」「ジャンプだけ」と分けるのではなく、筋力とスピードをつなげることが大切です。

ただし、研究結果は集団の平均です。年齢、競技レベル、ポジション、練習量、ケガの有無によって適切な内容は変わります。

週2回で行うトレーニング例

次のメニューは、基礎的なフォームを習得している選手向けの一例です。

1日目:筋力と垂直方向のパワー

種目セット・回数
スクワット3〜4セット×3〜6回
ルーマニアンデッドリフト3セット×5〜8回
スクワットジャンプ3セット×3〜5回
ポゴジャンプ3セット×8〜12回

2日目:片脚筋力と競技動作

種目セット・回数
ブルガリアンスクワット3セット×左右5〜8回
ヒップスラスト3セット×6〜10回
ラテラルバウンド3セット×左右4〜6回
助走ジャンプ3〜4セット×3回

ジャンプ系の種目は、疲れ切るまで行う必要はありません。跳ぶ高さや動作スピードが明らかに低下したら、そのセットを終了します。

中学生やトレーニング初心者は、自重や軽い負荷から始め、まず正しい踏み切りと着地を身につけましょう。

ジャンプ練習でよくある失敗

毎日ジャンプトレーニングを行う

バレーボールの練習自体にも、スパイクやブロックによる多くのジャンプが含まれています。そこへ高強度のジャンプトレーニングを追加しすぎると、疲労によってフォームやジャンプの質が低下します。

チーム練習を含めて負荷を考え、強度の高いトレーニングの間には十分な回復時間を設けましょう。

種目数や回数だけを増やす

ジャンプ力を高めるために大切なのは、回数ではなく質です。

  • 毎回できるだけ高く跳ぶ
  • 接地時間を短くする
  • 着地姿勢を崩さない
  • セット間に十分休む

この4点を意識しましょう。

測定をせずに続ける

4〜6週間ごとに、垂直跳びや助走ジャンプの高さを測定すると、トレーニングの効果を確認しやすくなります。

「筋力は向上したが助走ジャンプが伸びない」という場合は、踏み切り技術や動作スピードに課題がある可能性があります。

まとめ|筋力・瞬発力・ジャンプ技術をバランスよく鍛えよう

バレーボール選手のジャンプ力を高めるには、次の5つが重要です。

  1. スクワットなどで下半身の筋力を高める
  2. ジャンプスクワットなどで力を素早く発揮する
  3. プライオメトリクスで反動を使う能力を高める
  4. 助走・踏み切り・腕振りの技術を練習する
  5. 股関節・足首の可動性と着地能力を高める

指導歴10年・累計1万セッション以上の経験からも、ジャンプ力が伸びる選手ほど、苦手な要素を明確にし、トレーニングの質と回復を大切にしています。

膝や足首、腰に痛みがある場合は、無理にジャンプを続けず、医療機関や専門家へ相談してください。

自分に必要なトレーニングが分からない方、正しいフォームでジャンプ力を高めたい方は、B-LEAD公式サイトの体験トレーニングまたは公式LINEからご相談ください。

関連記事

YouTubeとInstagramでも、アスリート向けのトレーニングやコンディショニングを紹介しています。

Xからの読者コメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
Facebookでのコメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
ABOUT ME
藤元大詩/FUJIMOTO TAISHI
藤元大詩/FUJIMOTO TAISHI
B-LEAD代表パーソナルトレーナー/講師
パーソナルトレーナー&講師。B-LEAD代表。パーソナルトレーナー&講師。スポーツチームのトレーナーとしても活動。指導歴10年。延べ1万セッション以上指導。鍼灸整骨院併設のパーソナルジム、整形外科・メディカルフィットネスジム、中学校、高等学校、専門学校、社会人スポーツチームなどで一般の方から高齢者の方、アスリートの方まで幅広いカテゴリー・分野の方々にトレーニング指導。
記事URLをコピーしました